【管理栄養士が解説】誰でも分かるダイエットの基本的な考え方について
サマタイです。
みなさんは普段健康に気を使っていますか?
今年は新型コロナウイルス感染症の流行で自宅で過ごす時間が大幅に増えており、健康維持のための情報に需要が集まっていますよね。
今回は管理栄養士の僕が誰でも分かるダイエットの基本的な考え方について解説します。
カロリーとは
まずダイエットの話をする前に「カロリー」について知っておく必要があります。
カロリーとはエネルギーの単位で、1リットルの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。
私達が生きていく上では当たり前のように食事を摂る必要がありますが、食べ物のエネルギー(カロリー)を使って体温を維持したり、体を動かすことができるわけです。
私達が普段口にしている食べ物には様々な栄養素が含まれていますが、そのうち炭水化物、タンパク質、脂質は「3大栄養素」と呼ばれ、生命の維持や身体活動において欠かすことのできないエネルギー源となっています。
3大栄養素はそれぞれ1g当たりに含まれているカロリーが違っています。
- 炭水化物 = 4kcal/g
- タンパク質 = 4kcal/g
- 脂質 = 9kcal/g
この値は専門用語で「アトウォーターの係数」と呼び、現在も食事を通した栄養指導などの現場で活用されています。
ダイエットの考え方について
痩せるためには様々なダイエット方法がありますが、大原則としてダイエットとは摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくすることです。
- 摂取カロリー<消費カロリー = 痩せる
- 摂取カロリー>消費カロリー = 太る
私達の体には飢餓に備えるために摂取した余分なカロリーを「体脂肪」として体に蓄える機能が備わっています。
前述の通り脂肪は1g当たりに9kcalものカロリーが含まれているので、少ない量で効率よくエネルギーを貯めるにはうってつけの栄養素なんですね。
基本的にダイエットはこの体脂肪を運動や食事制限で消費することですが、生命維持のために必要なエネルギー量である「基礎代謝量」を下回るような極端なダイエットは健康に悪影響を及ぼしますのでやりすぎは禁物です。
体脂肪を1kg消費する方法
健康に悪影響を及ぼさずに無理なく体脂肪を消費するには具体的にどの程度のカロリーを消費すればよいのでしょうか?
体脂肪は大部分が脂肪ですので、単純計算で1kgでは9000kcalです。
- 脂肪1g = 9kcal → 脂肪1kg = 9000kcal
ただ体脂肪は純粋な脂肪分だけでなく2割程度は細胞や水分なども含まれているため、体脂肪1kgにはおよそ7200kcalのエネルギーが蓄えられています。
- 9000kcal × 80/100 = 7200kcal
このことから、1ヶ月で体脂肪を1kg消費する(1kgの減量)をするためには1日あたり240kcalを運動や食事で減らせば良いことが分かります。
- 7200kcal ÷ 30 = 240kcal
普段から間食を食べている方は自分が普段食べているおやつのパッケージの裏面にカロリーが記載されているため、案外簡単に摂取カロリーは減らすことができます。
また、食事を制限するだけでなく運動を生活に取り入れることで更に効果的に減量ができますので社会人には特におすすめします。
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無理なくダイエットをするのであれば1日240kcalというのは現実的な数字ですが、もっと早く減量したいのであれば1日当たりの消費カロリーを増やせば更に効果が出ます。
いずれにしても極端な制限は体調を崩すリスクがありますので、自身の体調と相談しながら無理のない範囲で行うのが長続きするコツです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
ダイエットを始めたいけど具体的にどのくらいのカロリーを制限すればよいのか分からないという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
運動と食事制限を組み合わせることでより健康的に減量することができますので、自宅で過ごす時間が増えている今だからこそダイエットに挑戦してみるのも良いと思います。
この記事がみなさんの一助となれば幸いです。
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