【バンドマンが勧める】自宅でも使えるチューブアンプの選び方
サマタイです。
ギタリストの皆さんは普段どんな機材で練習していますか?
音質の良さで根強い人気がある真空管を使用したチューブアンプはギタリストなら手に入れておきたい機材の一つですよね。
今回はバンドマンの僕がおすすめする自宅でも使えるチューブアンプの選び方を解説します。
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チューブアンプの種類
エレキギターはピックアップから発生した微弱な電流をアンプの増幅回路で増幅させて音を出しています。
増幅回路に真空管(チューブ)を用いたアンプをチューブアンプと呼びますが、チューブアンプにも構造によって様々な種類があります。
ここでは簡単にチューブアンプの種類を紹介していきます。
コンボアンプとスタックアンプ
チューブアンプは増幅回路のアンプ部分とスピーカーが一体になっている「コンボアンプ」とアンプとスピーカー部分が分かれた「スタックアンプ」の2種類があります。
コンボアンプはアンプ部分とスピーカーが一つの箱にすべて収まっているため取り回しの良さが魅力です。
また構造上アンプ部分の放熱のため後ろは隙間が開けられており、スピーカー部分が密閉され音が前に飛ぶスタックアンプとは違った独特の音質になることも特徴です。
一方アンプ部分とスピーカー部分が分かれたスタックアンプは迫力のある見た目通りの音圧の高さが魅力で、キャビネットと呼ばれるスピーカーを搭載している箱とアンプヘッドと呼ばれるアンプ部分の組み合わせを変えることで音色を変えられるため拡張性の高さも魅力です。
シングルエンドとプッシュプル
チューブアンプで使用される真空管は主に電源部に関わる「整流管」、音質を決める「プリ管」、音を増幅させる「パワー管」の3つです。
このうちパワー管が1本で駆動しているアンプを「シングルエンド」または「クラスA」と呼び、パワー管が2本以上で駆動しているアンプは「プッシュプル」または「クラスAB」と呼びます。
シングルエンドはパワー管を1本しか使用していないため出力は小さいですが回路がシンプルでメンテナンスがしやすいという特徴があります。
プッシュプルはパワー管を2本以上使用しているため大きい出力が得られますが回路が複雑になりメンテナンスに手間がかかる特徴があります。
自宅でも使えるチューブアンプの選び方
アンプを使う用途によって選び方は様々ですが、自宅での使用であればできるだけ出力の小さいコンボアンプでパワー管が1本のシングルエンドのアンプを選ぶことをおすすめします。
基本的にトランジスターアンプと比べてチューブアンプは体感上音が大きく感じやすく、5Wのアンプでもボリュームを上げれば近所迷惑になるほどの爆音が出ますので出力を落とせるアッテネーター付きのものを選ぶと安心です。
また、パワー管を1本しか使用しないシングルエンドのアンプを選ぶことでプッシュプル式のアンプで必要な「バイアス調整」という作業が必要なくなるため、自分ですべての真空管を変えられるメリットがあります。
おすすめの小型フルチューブアンプ
近年人気が出ているのが自宅での使用が想定された小型のフルチューブアンプです。
プリ管、パワー管にも真空管を使っているフルチューブアンプは音質にも優れており、フルチューブアンプ特有のツヤツヤのクリーントーンから暖かい歪みの音色は一度体験するとやみつきになること間違いなしです。
日本の住宅事情ではチューブアンプでギターを練習することは難しい場合が多いかと思いますが、アンプの出力を下げられるアッテネーター付きの小型アンプを選ぶことで自宅でもチューブアンプでギターを練習することができます。
ここからは小型フルチューブアンプのおすすめのモデルを紹介していきます。
Bugera V5 Infinium
「性能は倍に、価格は半分に」を社是として掲げるドイツの音響機器メーカーBEHRINGERのアンプブランドBugeraの名作コンボアンプ。
この価格帯で出力を5W/1W/0.1Wに切り替えができるアッテネーターを搭載し、リバーブ付きのフルチューブのコンボアンプは他にはありません。
トランジスターアンプでは出せないツヤツヤのクリーントーンからチューブアンプ特有の暖かい歪みまで自宅で楽しむことができるホームユースアンプの決定版です。
VOX AC4C1-12
世界一有名なロックバンド、ビートルズも愛用したイギリスの名門アンプブランドのVOXが手掛けるコストパフォーマンスに優れた小型フルチューブアンプ。
4Wの出力は自宅での使用は難しいと懸念される方も多いですが、ゲインとボリュームのツマミがあるためゲインを上げてボリュームを抑えればVOXの歪みで自宅で練習できるスグレモノ。
ビートルズ、クイーンのブライアン・メイ、エルビス・コステロといった英国を代表するミュージシャンに愛されたVOXサウンドを自宅で体験できる名機。
VHT Special 6 Combo
アメリカ・カリフォルニアで生まれたアンプブランドVHTが手掛けるこの価格からは信じられないハンドワイヤードで組み上げられたコンボアンプ。
ボリュームとトーンのみのシンプルなコントロールの6Wのチューブアンプですが、ボリュームノブを引っ張るとしっかり歪むプルブースト機能も搭載された実用性抜群の一台。
なにより税込みでも3万円を切る価格帯でありながら配線は手作業で仕上げられるハンドワイヤード仕様というアンプは他にはありません。
SUPRO 1605R Reverb
ジミ・ヘンドリックスやジミー・ペイジも愛用したことで知られるアメリカの伝説的なアンプメーカー、SUPROが手掛ける小型フルチューブアンプ。
価格は少々高額ながらマスターボリューム、真空管駆動のリバーブ付きの実用性に優れたコントロールを備えており自宅でもリッチなチューブアンプの音を楽しめます。
往年のギターレジェンドがこぞって愛用したSUPROアンプのサウンドを体感してみてはいかがでしょうか。
Fender 57 Custom Champ
Gibsonと主にアメリカを代表する2大ギターブランドの一角、Fenderが手掛ける小型チューブアンプの原点とも言える黎明期のモデル。
ボリュームのみのシンプル極まりないコントロールはギター本体のボリュームやトーンで音を作る感覚を体験できるため、ギターアンプの基本中の基本を学ぶことができる最高のアンプです。
価格は高いですがハンドワイヤードで丁寧に組まれた音の良いアンプです。
エリック・クラプトンやキース・リチャーズも愛した小型アンプの原点とも言えるモデルを体験してみてはいかがでしょうか。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
チューブアンプはトランジスターアンプには出せない音質の良さが売りですので、自宅での練習に使うことができれば練習にも身が入りますよね。
現在は小型チューブアンプでも様々な種類がありますので、この機会にお気に入りのチューブアンプを見つけてみてはいかがでしょうか。
この記事がみなさんの一助となれば幸いです。
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