【管理栄養士が解説】時間がなくても朝食は抜かないほうがいい4つの理由
サマタイです。
みなさんは毎朝朝食は食べていますか?
朝は時間が無くてつい朝食を抜いてしまうという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は管理栄養士の僕が時間がなくても朝食は抜かないほうがいい4つの理由を解説します。
パフォーマンスが下がる
私たちが普段活動するためのエネルギーとして、糖質が最も多く利用されています。
朝食を抜くと脳の主要なエネルギー源である「ブドウ糖」が不足し、結果的に集中力や記憶力が低下してしまいます。
また、脳だけでなく体を動かすのにもエネルギーが必要ですので朝食を抜くと体の重さやだるさが残り、元気に活動することができません。
糖質は体の中に「グリコーゲン」という形で少量しか貯めておくことができないのでこまめに補給することが必要です。
朝食を食べて脳と体にエネルギーを送り、元気に過ごしましょう。
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筋肉量が下がる恐れがある
糖質は体内で「グリコーゲン」という形で筋肉と肝臓で貯蔵されています。
肝臓で貯蔵していたグリコーゲンを使い切ると筋肉のグリコーゲンが消費されますが、使い切ってしまうと今度は脂肪や筋肉のタンパク質を分解してエネルギーにします。
脂肪だけ消費するのであれば聞こえはいいですが、適正なタンパク質量を摂らないと脂肪と一緒に筋肉も分解され続けてしまいます。
この状態が長く続いてしまうと筋肉量が減少して基礎代謝量が落ちてしまうため、結果的に痩せにくい体になってしまいます。
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血糖値の急激な変化が起こる
朝食を食べないと脳が飢餓状態と認識します。
飢餓状態では「グルカゴン」というホルモンの働きで肝臓のグリコーゲンを分解して血糖値をなんとか上げようとしますが、問題なのはそこで昼食を食べるとダブルパンチで食後の血糖値が一気に上昇してしまうことです。
血糖値が上昇すると「インスリン」というホルモンの働きで肝臓や筋肉に糖質を補充しますが、同時に糖質を脂肪として体に蓄えようとする働きもあるので急激な血糖値の上昇はより多くの体脂肪を蓄えることとなり結果的に太りやすくなってしまいます。
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自律神経が乱れる
朝食を食べないと自律神経の乱れを引き起こす恐れがあります。
私たちの体は普段活動時は「交感神経」、リラックスしているときは「副交感神経」が優位に働いていますがこのバランスが崩れるとイライラしたり体に不調をきたすことが知られています。
忙しい社会人の多くは交感神経が過剰に優位な場合が多く、自律神経の乱れがあります。
朝食を食べて腸の運動を促すことで副交感神経が働き自律神経のバランスが整い、頭がすっきりするため余計なストレスを感じにくくなります。
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おわりに
いかがでしたでしょうか?
朝食を抜くと様々なリスクを抱えてしまうことがお分かりいただけたと思います。
「朝食は必要ない」「糖質制限ダイエット」「プチ断食」など様々な情報が広く知られるようになりましたが、管理栄養士としての立場からはあまりお勧めできません。
個人の意見を尊重しますが、実施に当たっては十分な下調べをしてから行うかできれば医師や管理栄養士などの専門職のサポートのもとで行うことをお勧めします。
肥満の方や疾病を抱える方には時に食事制限をすることは有効な治療法ですが、適正体重を維持できている人や成長期の子供などに無理な食事制限をかけることは逆効果です。
正しい知識として栄養学を学ぶ機会が少ない現代の日本の教育の在り方にも問題がありますが、十分な知識がないまま誤った食事方法で健康を害することは非常に悲しいことです。
3食バランスの良い食事を心がけることが一番簡単に健康を維持できる方法ですので、ぜひ朝食をとることをお勧めします。
この記事がみなさんの一助となれば幸いです。
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